生活と自転車(1号)
なんかありきたりなタイトルで、ありきたりな話を書きます。
世界レベルで通販ビジネスをぐいぐい牽引しまくっている怪物サプライヤといえば、AmazonとNissenとWiggleとChainReactionCycles(拙者比)。
特に何を買うなんて目的も無く、なんとなくセール中のChainReactionCycles(以下、CRC)のセールを眺めてると、こんな自転車が目に入った。
http://www.chainreactioncycles.com/Models.aspx?ModelID=86546
Creme Cyclesというポーランドの会社が出している自転車。
Ristretto Doppio。
クロモリの細身フレームにがっちりした700Cのホイール。
そいつにディスクブレーキ、仕立てのいい泥除けにチェーンガード。
変速は内装11段(Shimanoのアルフィーネ)。
ついでにしっかりしたキャリアも前後に装備。
なんつーか、春夏秋冬・雨が降ろうがナニが荒れようが毎日乗ってくださいねといわんばかりのスペック。
このスペックをクロモリ・ホリゾンタルフレームで小奇麗にまとめている。
おまけにサドルはブルックス。
うーむ、これ、いわゆる「実用車」の進化系なんじゃないか。
これで定価が約16万のところ、セールで10万ちょい。変速を8速にスペックダウンしたモデルなら7万くらい。
http://www.chainreactioncycles.com/Models.aspx?ModelID=86545
好みはあるだろうけど、機能・性能・ルックスともにしっかりと意味のあるチョイスをしていながら自己主張もある。
surlyみたいなヒネリはないけど。
これちょっといいなぁ、ライフスタイル・バイクってこういうものなのかもなぁ・・・
なんて思いながら、その一方でちょっと気になった。
こいつを造ってる会社の所在地、ポーランドの平均年収って大体100万~200万くらいらしい(為替レートで見るか、購買力平価で見るかで随分違うが)。
この経済状況において、定価16万の自転車って間違いなく高級品だよな。
この自転車売ってるCRCがあるイギリスにおいてだって、この値段は決して安いものではないと思う。
感覚的には、日本の価値観に置き換えると原付くらいの位置づけ、くらいか。
そう考えると、やっぱり彼の国々での自転車のポジションは日本より高いのかな。
日本だと、これだけ実用的な自転車に納得してこれだけのお金を払う人は、残念ながらそう多くは無いわな・・・
とも思ったのだが、こういう自転車が市民権を獲得してるんだったら、もっとこの手の自転車が他のメーカーからも出てきてるはず。
おまけに、これだけセールで値引きされてるんだから・・・
さすがの彼の国々でも、ちょっととんがり過ぎなのかもな。
それでもなんかこの自転車、引っかかるんだよなぁ・・・
大丈夫、買わないですよ。だって日常遣いのユーティリティバイクとしてのCrossRiderには何の不満も無いし、ヤツはへばるそぶりすら見せない。
唐突ながら、果たして「1台しか自転車を所有できない状況」に自分が置かれたら、どんな選択をするだろう。
普段使いのことを考えたらCrossRiderか?いや2号との共用も考えたら意外とビアンキのPisa Sportかもしれん。こいつはシートポストを長めのヤツに差し替えると1号でも何とかポジション出せる。
残念ながら自転車においては、大は小を兼ねないのな。
でも、本当は全部売り払って、残った金でその時点の我々にとって必要十分な自転車を入手するのが正しいのかも知れない。
それは、安いクロスバイクかもしれないし、シティサイクル(所謂ママチャリ)みたいなものかもしれん。
自転車って、いまさらですけどすごい。
便利だし、気持ちいいし、健康な心身を養ってくれて、それなのにカネをあまり取らない。むしろ車や電車に払ってた金を浮かせてくれることもある。
おまけに、いろんな自転車にいろんな個性があって、趣味的な楽しみも奥深い。
ゆえに、我が家だって結局その奥深さにどっぷりはまって、実家に置いてる分を含めると折り畳み・ミニベロ・クロスバイク・ロードバイクが合わせて7台(二人分ですよ念のため)。
あ、3号のストライダも入れたら8台。
さらにチャイルドトレーラーまで所有する始末。
何を得て何を捨てるか、それは人それぞれ。
うちだって、こんな自転車生活をおくる為に捨てたものはそれなりにある。
決して裕福な生活ではないのだけど、自転車に関してはとても贅沢な生活を送っていると思う。
でも逆に、これだけの自転車に囲まれなきゃ幸せになれないってのも寂しい。
もし仮に自分が「ママチャリ生活」に戻ることになっても、その範囲でできるだけのことをして、自転車生活を楽しめるようでありたい、と思う。
というか、そういう楽しみを知っているからこそ、今そこにある自転車で楽しむ方法だって編み出せる自信はある。
そういう喜びの主導権は、常に自分の側に持っておきたいなぁと思う。
KHSもそうだし、Raleighもそう。
走る以外にはまったく役に立たず、でもその走るって部分にちょっと魔性な個性があって、そいつに乗ること自体に魅せられてしまうところがある。
だからこそ、むしろ。
まぁそんなこといいながら、誰かブロンプトンかBD-1譲ってくれねーかなぁとかMTBもいいなぁとか、絶賛妄想中ですけどね。
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