softtail.log | 自転車でのポタリング日記と自転車話+α

    アスパラの話

     実家から初夏の風物詩、アスパラガス(グリーンアスパラ)が届きました。
    毎年この季節になると、実家の両親は車で1.5時間くらいかかる喜茂別という町(実はアスパラガス本格栽培の発祥地らしい)に赴き、地元の農家が販売しているやつを買ってくる。


     これが美味い。いやほんとに。
    あまりに美味しいので、全国的に超有名で自分の名前を冠した高級レストランも札幌にどかんと構える某シェフ氏が
    「こんなにすばらしい食材なんだから、ちゃんと正当な値付けしてブランド価値を高めて売らなきゃだめだ!それからハネモノとかむやみに安売りしちゃだめだ!」
    なんておっしゃりやがったおかげで、数年前からどの農家もだいたい1,500円/1キロくらいに価格統制されてしまったらしい。
    当然安価なハネモノもなかなか手に入りづらい状態に。
    まったく、世知辛い。
    ねぇミクニさん(って誰?)


     にもかかわらず、実家の両親はいまだにハネモノをしっかり安価に入手し、ピクルス作ったりしています。
    今回はその話を。


     数年前。
    とある農家の店に立ち寄り、ウチの両親がハネモノのアスパラガスを吟味していると、そこのおばちゃんが「なぜそんなにハネモノばかり探すんだ」と。
    で、「いやいや、ピクルスにして食べる分にはハネモノでも十分旨い」なんて話をすると、「ピクルスなんて自前でつくれるもんなのかね?」とおばちゃん。
    よくよく話を聞いてみると、やはりおばちゃんの住む喜茂別ではピクルスの材料(ワインビネガーとかスパイス各種とか)はちょっと手に入りづらいし、そもそもネットなんかもあんまり使わないおばちゃんたちのこと、レシピ探しやネットでの取り寄せといったこともほとんど縁がない。

    やがておばちゃんが「あんた、札幌の人だろ?今度来るときにその材料、買ってきてくれないだろうか」と。

    で、ウチの両親はピクルスの材料(もちろんアスパラ以外)を買い込んで、ついでにピクルスつくりのレシピも添えて、後日そのおばちゃんの店を再訪。
    おばちゃんは感謝しながら、材料買出しの手間賃代わりにアスパラを安く譲ってくれました。


    こうして、年に数回の「ピクルス交易」が始まったのでした。
    その後、おばちゃんの店には「アスパラガスのピクルス」も商品として並び、ぼちぼち売れるようになったとか。


     この故事によりやがて、札幌-喜茂別を結ぶ国道230号線が「アスパルスロード」(アスパルス=アスパラガスとピクルスを合わせた造語)と呼ばれるようになった
    ・・・という歴史的事実はまったくないでご注意を(笑)


     なんか話は飛躍しすぎかもしれないが、ビジネスのそもそもってやつはこんな感じで、互いがハッピーになるために互いの「知識」や「持ち物」や「労働力」を交換することなんだろうな、と。
     一方、ふつーのお仕事の中で我々が「ビジネス」だと思っている、「シェアや顧客を奪い合ったり」することってのは、実はビジネスというより、どっちかというと「狩り」や「農耕」と同じ「生産」に近い営為なのかもしれない。
    そういえば、狩りの獲物のこと、英語では「ゲーム」って言うしな。

     
     そう考えると、きっと「生産」だけでも「ビジネス」だけでも、物事は行き詰るんだろうなぁなんて思った次第。
    一緒に送ってもらったホワイトアスパラにかぶりつきながら。


    それにしても美味い。
    こんなに美味いもの、北海道の振興を考えたらやっぱりブランド化・・・(以下、世知辛いループへ)

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    Posted by ゆげ1号 on  | 0 comments  0 trackback

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