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    softtail.log | 自転車でのポタリング日記と自転車話+α

    幻の北海道殖民軌道を訪ねる

     いやぁ読みたいのはやまやまなんですけどね>銀輪の覇者

     というか、まだレース1日目までしか読んでないのですが、すげー引き込まれます。
    確かに面白い!
    ・・・のですが、すまん、ここ2週間は諸々のしがらみで受けざるを得なくなったeco検定の勉強で小説どころじゃないのです。
    許せ、弱者は学ぶ限り敗者にはならないのだ。
    勝者になれる保証もないけどさ。


     さて、そんな話はともかく、今回はちょっと前に読了した「幻の北海道殖民軌道を訪ねる 還暦サラリーマン北の大地でペダルを漕ぐ」という本について。 

    サイズ: 新書  ページ数: 255p
    ISBN: 9784330073095

     いわゆる鉄っちゃん&郵便局制覇マニア(一つでも多くの郵便局で貯金し、通帳にその足跡を残すことを趣味とする人たち)の著者が、どういうわけか北海道にかつて存在した殖民軌道の跡を自転車で巡り、そのわずかに残った痕跡を見つけたり見当たらなかったり、踏み込んだり諦めたりする様子を旅行記の形で記したものです。
    つーか、この本を読むまで殖民軌道(開拓のために引かれた線路で、汽車が走るものではなく馬がトロッコを曳くようなやつ)なんて知らんかった。そんな軌道が昭和47年(ゆげ1号&2号の生まれた年)くらいまでかろうじて残っていたらしいです。


     旅は数回に分けられ、サラリーマンらしく連休などを利用して細切れで進められます。

     そこには派手な冒険も、火を噴くようなアバンチュールも、忘れられない出会いや別れも、心のそこから魅せられる雄大な光景も、一切ありません(笑)
    ただただ、一人のおっさん(失礼)が、自転車で旅をしながらで見聞きしたこと、感じたこと、その時々で編み出したちょっとした工夫なんかが淡々と書かれているだけ。
    その淡々さも、残念ながら渋く枯れてきた大人の男のそれではなく(本当に失礼)、時々職場や身内にいる「とても合理的なことを思いつくアイディアマンなんだけど真似するのはちょっと止めとくわ」的な(誠に失礼)、まぁ愛すべきおっさんの旅行記です。
    あまりに淡々すぎて、何故このおっさんがこんな旅をするのか、どんな自転車に乗っているのか、このたびのゴールはなんなのか、なんていうテーマやディテールは、しばらく読み進めないとわかりません。
    いや、旅の動機は最後まで不明。
    きっと本人にもわかってないんだろう。


     でも、なんだろう。
    ちゃんと物事を計画して、それを実行して、その過程をちゃんと記録に残す。
    冒険家でもなければ探検家でもないのだから、決して無理はしない。
    あんまり自分を飾らない。
    そのときの感想はちゃんと残すけど、冗長な講釈はたれない。
    文面からにじむ、そんなおっさんの姿勢にいつの間にか引き込まれ、ついつい読み込んでしまいました。


     たぶん各種マニアにとっての資料的価値はあんまりないかも、と思います(マニアじゃないんでなんともいえませんが)。
    しょーじき、格調高き名筆かというと、それも疑問。
    自転車のことも本当に必要最小限しか書いてませんし、高価な自転車に乗っているわけでもありません(たぶんこの旅、ブロンプトンで巡ったらもっと楽だったろうに)。
    道中で多用される輪行についても、自転車好きからするともっと色々と書く事あるだろうって思うのですが、そこんところもあっさり。


     でも誠実かつ力のこもった旅行記として、本当に楽しく読めました。
    銀輪の覇者みたいに誰にでも超おすすめ!とにかく読め!って感じではないですけど、個人的には大好きな本です。

     

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    Category : 自転車本書評
    Posted by ゆげ1号 on  | 0 comments  0 trackback

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