漢たちの旅「人生の収支+古き良き日本の風景」 中編
さて、若干二日酔いの頭を抱えつつ二日目です。
相変わらず、行き先は該当者氏の握るハンドルだけが知る。
2日目 朝
■古き良き日本の風景
宿から小一時間ほど車を走らせている間、なんとなく車内は「おうちで作る酒の肴」談義になっていました。そんな中で話題にあがった(というかゆげ1号がおすすめした)のが
「おつまみ横丁」 と 「もう一軒 おつまみ横丁」
かなり売れまくっている本みたいですけど、とにかくレシピが簡単で美味い!
料理なぞあまりしないし得意でもない男性(=ゆげ1号)も、おつまみ作り程度ならむしろ模型作りとかみたいな「自分の手で何かを形にする」ホビーとして結構面白いと思います。
上記の画像は楽天アフィリエイトに飛びます。
いつものことですが、本サイトで発生したアフィリエイト収益は「ペルーの電波望遠鏡を支援する会」へ寄付しています。
まぁそんな話を後部座席でだらだらとしているうちに、どうやら目的地に着いたようです。
信州が誇る曹洞宗寺院の名刹、霊松寺です。
葉を落としたイチョウの葉が絨毯のように敷きつめられ、紅葉もまだぎりぎり楽しむことができました。
それにしても、寒かった・・・
■広角機動隊
実は前日から皆に指摘されていたのですが・・・該当者氏とゆげ1号、いちいち装備・行動・趣味がカブるんです。例えば、
- カメラ :二人ともリコーの広角デジカメを手に写真を撮りまくっている
- バッグ :二人ともボブルビーのアニアラとかヘリーハンセンのザックとか、いちいち装備がカブる
- 自転車 :今回の旅には関係ないけど、二人の共通趣味
- 酒 :もはや書くまでもなく
そんなわけで、実は兄弟なんじゃないか?なんて笑われつつ、我ら広角機動隊はシャッターを切り続けたのでした(笑)
紅葉観光って本当に久しぶり。
関係ないけど、北海道には「観楓会」という「紅葉を楽しむフリをした、ただの宴会旅行行事」が当たり前のようにありますけど・・・これって北海道以外では聞かないんですよね。
門にも見事な装飾が施されており、さすが「曹洞宗 総支社」的な(って書くと一気に俗物ですが)威厳を感じさせます。
お寺の中を見学することもでき、中の人が色々と説明してくれたりもします。
こう見ると、窓とその先の景色も装飾の一つなんですなぁ。
こんな感じでたっぷりと紅葉、歴史を楽しんだのですが・・・
■大事なこと何も説明して無いじゃん!
係員の方に説明されながら本堂の中を見学したのですが、なぜか該当者氏もやたら詳しい(笑)
該当者氏:
「ここ(本堂に入ってすぐ)で手を叩いてみてください・・・天井に描かれているのが「鳴き龍」ですよ。手を叩くと反響して「鳴き」ます」
「(本堂に設置されてる)この太鼓、叩かせてください」
などなど。
そうそう、写真は撮ってませんが本堂の太鼓、かなりでかいやつなんですが、それをどーんと叩かせてもらいました。
気持ち良かった。
本堂の中は、神仏習合の流れなのか神道系の稲荷様が奉られていたり、かと思えば明治初頭に猛威を振るった廃仏毀釈令でしばしば寺が襲われたときのための避難用隠し部屋なんかが残っていたり。
日本宗教のおおらかさや過激さの歴史がいたるところに染み込んだ、なかなか見ごたえのあるお寺でした
そうそう、明治初頭に廃仏毀釈令といえば、該当者氏がちょいと不満そうに補足説明をしてくれました(ゆげ1号が理解した範疇で書くので、間違ってたらすみません)。
「廃仏毀釈令の嵐が吹き荒れた明治初頭、信州、松本藩はお寺をバンバンつぶしまくったんですよ。でもって霊松寺にも藩から刺客が派遣されてきて禅問答を仕掛けてくるわけです。
そこで当時の住職、安達達淳に対して『仏教の世界には地獄つーもんがあるそうですなぁ。そいつを一つみせてもらえんかのぉ』なんていう「答えようのない質問」をぶつけ、答えられなきゃ即廃寺!なんてセメントを仕掛けたわけです。
それに対して安達達淳は、早速白装束に身を包み、刀を突きつけ『地獄見せてやるさかいご一緒にどうぞ』なんていうブラックな頓知で切りかえし、刺客を追い払ったんです」
これが有名な「地獄極楽問答」とか(後で調べた)。
「その後安達達淳は上京して太政官に直接訴え、ついには廃仏毀釈令を止めさせることに成功した、と」
「霊松寺といえばこの話抜きには語れないでしょう!なのになんで係員の方は説明しないんですかねぇ・・・」
まぁ、寒かったしさぁ、白装束だと風邪引いちゃうからじゃない?(→激しく論点を間違っている)
■謎の酒屋
さて、霊松寺の次に向かったのは、長野の某所にある某酒屋さん。
こちらは一見ふつーの「町の酒屋さん」なのですが、なぜか他ではお目にかかかれない「白馬錦の原酒」とか「金襴黒部の辛口原酒」とかが、投げやりなボトリングで(ちゃんと商品ケースの中で温度管理とかはされてますけどね)かつ極めて良心的な価格で売られている、謎のお店です。
また店主の酒に関する造詣も深く、まぁここのお勧めをいただいておけばまず間違いない。
いつものようにこちらでお土産用の日本酒・焼酎を物色し(本当は前日夕方にも寄ったんだけど、臨時休業で閉まっていた)、店主としばし雑談をしていたのですが、いやこの店主の事情通っぷりといったら(汗)
特に、ゆげ1号が愛してやまない千曲錦の話はとても興味深かったです。
もっと愛飲しよう。
さて、そうこうしているうちにお昼近くになってきました。
やはり信州に来たら、蕎麦ですよ蕎麦!
とはいっても、本場ですからねぇ、魅力的なお店が何軒もあるわけですよ。
さて、どうしたものか・・・なんて考えていると妙案が。
「ハシゴすれば良いじゃん」
つづく
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